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授業づくりハンドブックシリーズ

「はじめに」から

「グローバリズムが広がるこれからの世界では多様な価値観を持つ人々との出会いが急速に進んでいく。その時求められるのは記憶された教養知ではなく、活動を通して(アクティブに)汲み取り新しい「知」を作りだして生きる方法知である。その中核となる「思考力」の育成が教育の中心となる。「探究型の国語教育」は、多様な価値観を理解し新しい「知」を生み出していく力を育てる。……そのような思考力・表現力を育てる方法として「総合的な学習」が工夫され、「探究学習」が追求されてきた。」(浜本純逸「はじめに」から抜粋)

本書の特色

「探究学習」特色1
探究学習の基本をおさえ、より深い学びを実現
「探究学習」特色2
テーマごとに優れた実践をピックアップ
(探究学習とは/地域単元/読書教育/サブカルチャーを活かす学習/キャリア教育/環境教育/日本語のあり方についての学習/メディア学習/伝統的な言語文化の学習/平和教育/自己を見つめ、よりよい生き方を追求する学習)
「探究学習」特色3
授業実践段階でのコツを、優れた実践のポイントをおさえることで把握可能に
「探究学習」特色4
参考文献も多数掲載

「総論」から

「探究的な学習の必要性は、特に2000年代以降の「統合的な学習の時間」以来、繰り返し叫ばれ、この間の様々な実践の蓄積によって、一定の成果やさらなる課題も見えてきたところである。特に、義務教育段階では、全国学力・学習状況調査の正答率が高い児童・生徒ほど、「総合的な学習の時間」における探究プロセスを意識した学習活動に取り組んでいるという実態や、「総合的な学習の時間」の地道な取り組みがOECDの学習到達度調査(PISA)の好結果につながった等という成果に結実した。導入当初は、ゆとり教育路線に対する学力低下批判も重なって懐疑的だった保護者の理解も今では進み、地域社会と連携しながら工夫を重ねてきた小学校・中学校現場の努力が実を結びつつある。(幸田国広「総論」から抜粋)

執筆者一覧

浜本純逸(神戸大学名誉教授・元早稲田大学特任教授/元鳥取大学教授)
幸田国広(早稲田大学教授)
稲井達也(大正大学教授・附属図書館長)
島田康行(筑波大学教授)
牛山 恵(都留文科大学名誉教授)
村上呂里(琉球大学教授)
坂口京子(静岡大学教授)
首藤久義(千葉大学名誉教授)
森 美智代(福山市立大学准教授)
佐野 幹(宮城教育大学准教授)
中村敦雄(明治学院大学教授)
草野十四朗(活水高校・活水女子大学非常勤講師)
府川源一郎(横浜国立大学名誉教授・日本体育大学教授)
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