「まえがき」より
「川辺を歩く。そして居心地の良さそうなところに座って生きものたちの動きを観察する。これは楽しいのだ。「居心地のよさそうなところ」というのは、私にとっても、相手の生きものにとっても恐らく安心できそうな間合いのとれる場所のことである。」
ブッポウソウ目
カワセミ科
英名はCrested Kingfisher
漢字では山翡翠、山魚狗とも
冠羽があり、雄のものは大きく雌は小さめ。
雄には喉から胸にかけて朽葉色の部分がある。
本書の観察地は、広島県の太田川流域。
内容紹介
巣づくり、子育て、雛の巣だち… 本書には、二組のつがいを中心とした、その生活の中で見せるヤマセミたちの生き生きとした姿が、繊細に、時にユーモラスに記されています。 リアルな挿絵が、ヤマセミの行動への理解をさらに助けてくれます。
スズメ、キツネ、クサノオウ、ヒゲコガネ、カジカガエル…その他、様々な動植物も柳林の一員として登場。
「あとがき」より
「人間のような言葉はないとはいえ、長年彼らを見ているとそれまでは見えなかった景色がその向こうに見えるような気がしてきたのである。「心」とでも敢えて言ってみるのであるが、彼らの心の景色が確かなものとして浮かびあがってきたのである。彼らのここでの行動の仕方には「心」の営みが滲み出ていた。その行動、素振りは私に彼らの「ことば」となって伝わったと信じている。」
著者プロフィール
中林 光生(なかばやし みつお)
1940年 新潟県長岡市生まれ
1966年 関西学院大学大学院文学研究科(英文学)修了
1985年 ケンブリッジ大学Pembroke Collegeに遊学、RSPB(The Royal Society for the Protection of Birds)の支部、ケンブリッジ・メンバーズ・グループに所属
2005年 広島女学院大学名誉教授
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街なかのタマシギ
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四六判・252頁・3,080円(税込)