検索結果一覧
ロシア・ソビエト文学教育史研究
- 浜本純逸
- A5
- 332
- 7,700円 (本体7,000円 )
- 2008年3月25日
- ISBN978-4-86327-017-6
- C3037
- 国語・漢文教育〈国語教育史〉
- 帝政ロシアから社会主義ソ連邦への変貌時期における文学教育を、諸研究者による文学論・文学教育理論などに焦点を合わせて考察。文学教育の特色と過程を歴史的に解明する。
渓水社で購入する | |
---|---|
オンライン書店で購入 |
- まえがき
序 章 ロシア・ソビエトにおける文学教育の成立と発展に関する研究の課題と方法
第一節 課題意識
第二節 ソビエトにおける文学教育の内容と方法
一 教育課程と国語教育
二 文学教育の目的
三 文学教育の特色
第三節 本研究の課題
一 文学教育重視の論理
二 特色の生成過程
三 一貫しているもの
第四節 研究の視点と方法
一 視点
1.教師の社会意識/2.文学の機能/3.文学教育の目標/
4.文学教育の内容/5.文学教育の教材/6.文学教育の方法
二 対象
三 文学教育研究史
四 方法
1.時代状況/2.教育観・教育制度/3.教育実践/4.学習者の反応
第一章 革命前の文学教育(その1)――目標論とその試行――
第一節 文学教育論の基盤としての文学論――ベリンスキーの文学論――
一 芸術論――形象による思考――
二 文学の機能――感情に働きかけて人間・社会に目ざめさせる――
三 歴史主義
四 児童文学観
第二節 文学教育の試行――ブスラエフによる国民意識涵養のための文学教育――
一 文学教育観
二 授業計画と教材研究の例
三 ブスラエフ文学教育論の位置
第三節 ギムナジア(中等学校)制度の歴史と教育課程の変遷
一 1804年「大学管下の諸教育機関に関する規定」とギムナジア
二 1833年「教授要目規定」と当時の学校
三 1864年「中学校及び準中学校に関する規定」
四 1871年「中学校及び準中学校に関する規定」
第二章 革命前の文学教育(その2)――方法論とその展開――
第一節 文学教育方法の探究(1)――スタユーニンによる対話法――
一 スタユーニンの教育観と文学教育観
二 作品解釈作業いおける知育・徳育・美育の統一
三 作品分析法の探究
四 批判的対話による学習
五 スタユーニンの授業とオストロゴルスキーへの影響
第二節 文学教材の拡大――ヴォドヴォーゾフによる「読本」作成と「課外読書の指導
」――
一 初等教育のための「読本」の作成
二 古典語教育の否定
三 ロシア語・ロシア文学の必要性
四 文学理論の学習
五 作品解釈の方法
六 作文学習で終わる
七 課外読書への発展
第三節 文学教育方法の探究(2)――オストロゴルスキーによる「表現読み」――
一 美育としての文学教育
二 世界に開かれた教材観
三 美的感受性を育てるために――文学教育の内容――
四 表現読み
五 授業の実際
第四節 民衆に開かれた文学教育――ブナコーフによる初等教育における文学教育――
一 ロシア初等教育と文学教育
二 ブナコーフの教育観と文学教育
三 解明読みの論
四 ものの見方・感じ方を育てる文学教育
第五節 社会主義思想と文学教育――レーニンの思想と文学教育――
一 レーニンの自己形成と文学
二 文学の党派性についての論
三 文学の歴史的・社会的理解
四 文学史の時代区分
五 文化遺産の継承
第六節 革命直前の文学教育――第一回ロシア語・文学教師全ロシア大会――
一 まれに見る大集会
二 決議事項
三 社会派と唯美派の対立
第三章 革命直後の文学教育
第一節 混乱期における旧課程の継承――否定されるものと継承されるもの―ー
一 新しい教育制度
二 革命直後の文学教育の実際
三 文学科樹立の試み――1921年「教授要目」――
第二節 労働教育論と文学教育――ルナチャルスキーによる文学教育の構想――
一 労働教育論と文学教育の位置
二 文学教育観
第三節 総合科教育の試行と文学科の消滅――1923年「コンプレックス・プログラム」――
一 クループスカヤのコンプレックス「教授要目」案
二 1923年コンプレックス「教授要目」
三 1927年「教授要目」
第四節 社会主義社会における文学教育の構想
一 クループスカヤ講演「共産主義教育と文学」
二 ルナチャルスキー講演「文学とマルクス主義」
三 ゴループコフ講演「学校におけるマルクス主義学習の実際」
四 1929年プロジェクト「教授要目」
第四章 社会主義体制確立期の文学教育
第一節 文学科の確立――1931年党決定「小学校と中学校について」、1932年党決定「小学校及び中学校の教授要目と学校の生活規則について」――
一 1932年決定「小学校及び中学校の教授要目と学校の生活規則について」
二 1933年「教授要目」と文学科
三 1934年教育課程
第二節 人間理解の文学教育――クループスカヤにおける教育課程観の形成と文学教育目標論――
一 文学教育観の源泉
二 全面的発達論と文学教育
三 歴史認識のための文学教育から人間認識のための文学教育へ
四 文学教育の内容と方法
第三節 文学読みの提唱と深化――ルイブニコワの文学教育論――
一 文学教育の構想
二 文学理論の教育
三 文学読みの授業
第四節 文学教育方法論の体系化――ゴループコフの文学教育論――
一 文学教育論の内容と構造
二 文学読みの内容と指導方法
第五節 感情教育としての文学教育――スホムリンスキーの文学教育実践――
一 言葉による世界への参入
二 文学教育の目的――自己を尊ぶ心を育てる――
三 幼年期の文学教育――空想を媒介にして世界を認識させる――
四 少年期の文学教育――世界と人間を認識させる――
第六節 文学教育方法の多様化――「問題的教授=学習」論争――
一 「文学の教授の有効性について」の要旨
二 クドリャーシェフ提案に対する意見と実践
三 クドリャーシェフ提案の再確認と研究課題の確認
四 1970年代の文学教育論としての「問題的教授=学習」論争
結 語
付録「八年生学校と中学校の教授要目抄」1976/77学年度用 文学科
少し長い「あとがき」
初出誌一覧
参考文献
事項索引
人名索引
書名(作者・筆者)索引