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放射線被曝と甲状腺がん ―広島、チェルノブイリ、セミパラチンスク―

著者
武市宣雄・星 正治・安井 弥[佐渡敏彦監修] 
シリーズ
シリーズ 甲状腺・広島から vol.1 
助成
 
判型
A4 
ページ
150 
定価
1,650円 (本体1,500円 )
発行日
2011年8月20日 
ISBN
ISBN978-4-86327-152-4 
Cコード
C3047 
ジャンル
生命・環境・自然
 
内容
被爆地・広島と、原発事故発生地域での現地調査から専門家がみる、甲状腺がんの発生状況とその対応。
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監修者からのことば(佐渡敏彦)
著者からのことば
 放射線と甲状腺がんの因果関係を詳説(星正治)
 被曝後の甲状腺がんの発生を病理面から(安井弥)
 本書作成の意義と放射線被曝後の甲状腺異常:甲状腺がんを中心に(武市宣雄)
 
1.はじめに

2.甲状腺がんの治療
1)被曝者甲状腺がん治療の状況
 (1)ヨード(ヨウ素)
 (2)小児の甲状腺手術
 (3)1991年の広島でのチェルノブイリ公開報告会
2)被曝者の甲状腺がん手術
 (1)甲状腺全摘術
 (2)小児の甲状腺穿刺診

3 原爆被爆と甲状腺
1)原爆被爆者の甲状腺がん
 (1)広島の原爆被爆当時の状況と、被曝者の小児甲状腺がん
  a.原爆被爆者
  b.放射線被曝と小児甲状腺がんの報告
 (2)広島・長崎の原爆被爆者の疫学調査
  a.臨床的甲状腺がん(臨床がん)
  b.潜伏がん(微小がん)
  c.潜伏がん(微小がん)と臨床がんの放射線量、被曝時年齢、性差との関係
2)原爆被爆者甲状腺に関するその他の関連情報
 (1)被曝直後の甲状腺組織変化
 (2)原爆被爆者の慢性甲状腺炎(橋本病)
 (3)原爆被爆者の甲状腺機能
 (4)原爆被爆者の低分化がん、未分化がん
  a.広島大学第2外科症例
  b.武市甲状腺クリニック症例
  c.RERF-LSS集団,1983年の報告から
 (5)原爆被爆者甲状腺がんの腺内多発性
  a.広島大学第2外科症例
  b.チェルノブイリ症例
3)バセドウ病へのI-131治療
 (1)I-131投与後の甲状腺組織変化,1976年報告
 (2)I-131投与後の甲状腺がん,1978年の調査結果
4)最初の“原爆被爆者の甲状腺がん発生過程の仮設,1993年”

4 チェルノブイリ原子力発電所の事故(写真1)と甲状腺
1)はじめに
 (1)放射能汚染
 (2)周辺住民の避難
 (3)IAEA報告:放射線量と甲状腺
 (4)I-131汚染地図と低ヨード地域(ベラルーシ,ウクライナ)
2)広島からの第1回チェルノブイリ現地調査報告,1991年
 (1)チェルニゴフ第2病院(ウクライナ)での初回甲状腺検診
 (2)硬化性甲状腺腫
 (3)硬化型甲状腺がんと低分化型甲状腺がん
 (4)小児甲状腺がん手術例
 (5)小児甲状腺がんの疫学調査に関して
 (6)1991年に考えられたチェルノブイリ原発事故、
    放射線汚染住民の“甲状腺がん発生率推移の仮説”
 (7)第1回チェルノブイリ現地での甲状腺調査報告書
3)チェルノブイリで我々の行ってきた初期(1991~1995年の間)の
  甲状腺検診と甲状腺がん関連情報の集収
 (1)はじめに
 (2)チェルノブイリでの小児甲状腺がん発生数と発生率の報告,
    1992年まで,ウクライナでの小児甲状腺がん発生率の初めての報告を含めて
  a.ウクライナ(小児甲状腺がん発生率を含む)
  b.ベラルーシ
 (3)長崎シンポジウム(ベラルーシでの小児甲状腺がん発生率の初めての
    報告も含めて),1994年
 (4)ウクライナ(1981~1994年)とベラルーシ(1986~1993年)両国の、
    州別の小児甲状腺がんの発生数と発生率(I-131線量別の情報を加えて)
  a.ウクライナ
  b.ベラルーシ
 (5)ウクライナのドニエプル川沿いの小児甲状腺がん発生率,1994年まで,
    上流から下流に向かって(上流程、発生率は高い)(文献11)
 (6)チェルノブイリでの小児甲状腺がんの外科的所見,1986~1993年
  a.小児甲状腺がんの臨床,1986~1992年
  b.小児甲状腺がん例の病理組織所見:がん部と非がん部,1990~1993年
 (7)我々の1992年のウクライナの小児甲状腺検診結果
  a.ウクライナの小児甲状腺(小児甲状腺腫)の大きさと硬さ
  b.ウクライナの小児における甲状腺機能検査(FT3,FT4,TSH)と甲状腺自己抗体
  c.ウクライナの小児甲状腺がんの穿刺吸引細胞診(穿刺診)所見
  d.ウクライナの小児の尿中ヨード量,1992年
 (8)ウクライナの小児の尿中ヨード量,1993年
 (9)ウクライナと日本(広島市)の小児(学校児童)の尿中ヨード量の比較,
    1994年(広島市の小児の尿中ヨード量が入る)
 (10) ウクライナのドニエプル川沿いに住む小児(児童)の尿中ヨード量(学校検診),
    1993~1995年
 (11)関係各国(ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタン、日本)の食塩中のヨード量,
    1993~1995年
4)最初の“チェルノブイリ原発被災小児の甲状腺がん発生過程の仮説,1993年”
5)2004年までのベラルーシとウクライナの甲状腺がん発生:
  事故後の経年的な発生率の動向(1986~2004年)
 (1)ベラルーシの小児甲状腺がん発生率と、被曝後最短潜伏期間,1986~2003年
  a.ベラルーシ全体
  b.小児期被曝者の甲状腺がん発生までの“最短潜伏期間”,2003年までを見て
  c.州別
 (2)ベラルーシの15-18歳の青年期甲状腺がん発生率と、被曝後最短潜伏期間
  a.発生率
  b.最短潜伏期間
 (3)ウクライナの小児甲状腺がん発生率
 (4)チェルノブイリでの原発事故後の小児甲状腺がんの発生時期
 (5)原発事故時の1986年にウクライナで18歳以下の者(0-14歳の小児期と5-18歳の
    青年期を加えた若者)に、1986~2001年の間に発生した甲状腺がんの症例数
 (6)ベラルーシの成人(19-39歳の青壮年期の者)での甲状腺がん発生率,
    1986~2003年
6)チェルノブイリ原発事故被災者の甲状腺に関するその後(2001年以後)の関連情報,
  広島の情報も一部加えて
 (1)甲状腺の組織変化、チェルノブイリと広島の被曝者の違い
 (2)チェルノブイリの小児甲状腺がんと、そのRETがん遺伝子
 (3)チェルノブイリ、甲状腺検診での硬化性甲状腺腫

5 広島とチェルノブイリで得られたその後の甲状腺の情報
1)広島の原爆被爆60年(2005年)を経過して分ってきたこと
 (1)広島の10-18歳の16人の若者の尿中ヨード量,2002年
 (2)広島の原爆被爆者甲状腺のRETがん遺伝子
  a.チェルノブイリ甲状腺がんのRET
  b.広島の原爆被爆者のRETがん遺伝子異常(浜谷ら)の報告,2008年
  c.広島(手術例)での報告
  d.放射線被曝後の甲状腺がん発生とRET
 (3)甲状腺のTSH受容体(TSH-R)の感受性
  a.甲状腺正常部のTSH感受性
  b.甲状腺がんのTSH感受性
 (4)甲状腺の女性ホルモン量と、エストロゲン受容体(E-R)の感受性
 (5)甲状腺のTSH-R感受性とE-R感受性の相関関係,
    甲状腺がんのTSH-RとER感受性の相乗効果
 (6)甲状腺のER量
 (7)甲状腺非腫瘤部(正常部)甲状腺の細胞診所見
 (8)広島の原爆被爆者と末梢血リンパ球の染色体異常
 (9)日本人(小児を含めた)の甲状腺腫の大きさに関しての報告
 (10) 新しい“原爆被爆者の甲状腺がん発生過程の仮説,2010年”
2)ベルラーシからもたらされた、チェルノブイリ原発事故後の甲状腺に関する
   最新情報,2008年まで
 (1)ベラルーシとその国内・全6州と首都(ミンスク市)の甲状腺がん発生状況,
    1985~2008年
  a.全人口中
  b.14歳以下(小児)
  c.15-18歳(青年期)
  d.ブレスト州の甲状腺がん発生数,期間別
  e.甲状腺がん発生率を見る時の注意
 (2)我々が甲状腺検診を続けているブレスト州の推定甲状腺被曝線量と
    甲状腺がん発生率,1996~2004年
  a.推定甲状腺被曝線量
  b.14歳以下(小児の甲状腺がん)
  c.15-18歳(青年期)の甲状腺がん
  d.15-18歳(青年期)被曝者の甲状腺がん発生までの最短潜伏期間,2004年までを見て
 (3)ブレスト州の甲状腺がん.2005~2007年の症例を加えて
  a.ブレスト州の甲状腺がん発生率の推移,1985~2007年
  b.ブレスト州と対照非汚染地域のビチェブスク州との比較,1985~2007年
  c.ブレスト州の甲状腺がん手術例(1986~2008年)の臨床と病理(全年齢)
3)ブレスト州での甲状腺検診(対照非汚染地域としてのビチェブスク州も含めて),
  1997~2006年
 (1)ブレスト州内の(地区別)累積甲状腺がん発生数と推定甲状腺被曝線量
 (2)甲状腺検診の対象と甲状腺がん、甲状腺機能、慢性甲状腺炎,1997~2006年
 (3)甲状腺検診における尿中ヨード量,997~2000年
4)ウクライナでの甲状腺検診中の尿中と食塩中のヨード量,1995年以後
 (1)ウクライナの検診における尿中ヨード量,1995~2008年
 (2)ウクライナの小児(14歳以下)の尿中ヨード量,“ヨード入り食塩”使用の効果,
    2002年
5)ベラルーシとウクライナで入手した食塩中のヨード量(ug/g・食塩),
  ヨード入り食塩に含まれるヨード量も含めて,1993~2001年

6 チェルノブイリでの被曝者甲状腺がん発生過程のまとめ(2010年)
1)放射線被曝からがんの芽・微小がんの発生まで
2)がんの芽・微小がんから臨床がんへ
3)チェルノブイリでの被災者甲状腺がんの特徴のまとめと今後
  (甲状腺がんの誘発因子と増殖因子を含めて)
4)最新の国連科学委員会によるチェルノブイリ原発事故後の
  甲状腺がんの報告(2008年)から
 (1)チェルノブイリ原発事故後の甲状腺がん発生
  a.チェルノブイリ(ベラルーシ,ウクライナの全土,とロシアの4州)被災者の、
   被曝時に小児(14歳以下)・青年期(15-18歳)だった者に発生した甲状腺がんと、
   甲状腺がんによる死亡例,1991~2005年
  b.被曝時年齢18歳以下の致死的甲状腺がん(死亡)症例
  c.広島の40歳未満の被曝例中で甲状腺がんで死亡した症例
 (2)甲状腺がん発生の性と年齢に関して

7 セミパラチンスク核実験の被災者
1)セミパラチンスクの被曝状況
2)セミパラチンスクでの甲状腺検診,1999~2008年
 (1)セミパラチンスクでの末血リンパ球の染色体異常と甲状穿刺診
  a.放射線による末梢血リンパ球の染色体異常と、甲状腺非腫瘤部(所謂正常部)の
    穿刺診による甲状腺濾胞上皮細胞の“著明な核異常(ANA),2001~2002年”
  b.2008年の甲状腺検診での甲状腺濾胞上皮細胞核の、著明な核異常(ANA)
 (2)セミパラチンスクの甲状腺がんの疫学調査の報告

8 広島、チェルノブイリ、セミパラチンスクの被曝3地域別の、
    放射線被災状況と甲状腺がん発生のまとめ


9 広島の原爆被爆者の甲状腺がん:“被曝後の空白の10年”をふり返って

10 広島の原爆被爆者に発生した甲状腺以外の頚部臓器の腫瘍

11 追加:福島原発事故が発生して
1)チェルノブイリと福島の原発事故と放射性ヨード(I-131)
2)福島のI-131による甲状腺への影響と問題点
3)(食卓用)味附け海苔を食べてのヨード量に関して
4)ヨードの摂り方
5)チェルノブイリ原発事故後の現地での甲状腺の検診,調査等から、福島原発事故にあたって
6)福島第一原発事故(日本)でのⅠ-131汚染による甲状腺がん発生

おわりに
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