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アメリカの看護師と派遣労働 ――その歴史と特殊性――
- 早川佐知子/第22回社会政策学会学会賞奨励賞・2016年日本労働社会学会奨励賞(著書の部)・労務理論学会学術賞
- 公益財団法人アメリカ研究振興会助成出版
- A5
- 380
- 6,600円 (本体6,000円 )
- 2015年5月30日
- ISBN978-4-86327-297-2
- C3036
- 労働・福祉・生活
- アメリカという土壌が生んだ、専門性を殺さずに派遣労働を行っている看護師たちの働き方と歴史的な背景を分析する。
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- まえがき
序 章 本研究の目的
1.はじめに-本研究の目的および課題と方法
2.アメリカにおける派遣看護師の概略
3. 本研究の構成
第1章 アメリカにおける看護師の派遣労働
1.はじめに-本章の位置づけ
2.アメリカの看護師制度
3.アメリカの派遣労働全体から見た派遣看護師
(1)アメリカの派遣労働と人材派遣業の歴史
(2)アメリカにおける医療派遣労働の位置づけ
4.派遣看護師に関する先行研究
5.派遣看護師の歴史
6.現在の派遣看護師
7.派遣看護師の役割とその変化
(1)医療需要の増加による人手不足と派遣看護師
(2)マネジドケアによる合理化戦略と派遣看護師
8.おわりに-派遣看護師の歴史的考察とRNの位置づけ
第2章 アメリカにおける医療政策と病院経営の変遷
1.はじめに
(1)本章の位置づけ
(2)アメリカの医療政策と病院経営に関する主な先行研究
2.医療政策と病院経営
(1)現在の医療提供体制
(2)歴史的変遷
3.おわりに-医療政策と病院経営からみた派遣看護師
第3章 Registered Nurseと専門職化
1.はじめに-本章の位置づけ
2.自律性とRNの専門職化
(1)RNの起源からの萌芽
(2)科学的知識を伴う自律性への志向
(3)第二次世界大戦後の指針決定
3.科学的知識の重視と専門分化―RNの場合
(1)州法に見るRNの養成課程
(2)RN養成課程のカリキュラムに見る専門性と自律性
(3)労働協約より見るRNの処遇
4.科学的知識の重視と専門分化―上級RNの場合
(1)RNの専門分化とその背景
(2)4つのAPRN(上級看護師)
(3)学会等の認定による専門看護師
5.おわりに-現在のRNの相対的地位と派遣看護師
(1)アメリカの看護師と専門職化
(2)派遣看護師と専門職化
第4章 看護職種の分業システム
1.はじめに-本章の位置づけ
2.分業体制の変遷
(1)職務ごとの分業システム-Team Nursing
(2)患者ごとの分業システム-Private Duty NurseとPrimary Nursing
3.RNの自律性と専門性を支える看護補助職
(1)RNの職務からの考察
(2)LPN/LVN
(3)看護補助者
4.おわりに-派遣看護師と分業システム
(1)看護方式との関係からの分析
(2)RNの職務からの分析
第5章 医療の標準化とRegistered Nurseの職務
1.はじめに-本章の位置づけ
2.職務と作業プロセスの標準化
(1)科学的管理法が作った基盤
(2)1980年代以降の標準化の背景
3. おわりに-作業プロセスの標準化とRNの職務
(1)重層的な標準化システム
(2)医療における人的・物的な標準化と派遣看護師
第6章 テクノロジーと看護労働
1.はじめに-本章の位置づけ
2.医療テクノロジーと看護労働
(1)医療テクノロジーの発展と人事労務管理の変遷
(2)医療テクノロジーが人事労務管理にもたらしたもの
(3)医療テクノロジーの進化とRNの分断
3.テクノロジーと派遣看護師-手術室看護の場合
(1)テクノロジーの進化と派遣看護師
(2)アメリカの病院における手術室看護の特殊性
4.おわりに-医療テクノロジーと派遣看護師
(1)職業別労働市場と外部機関による教育訓練
(2)職務の明示化と分業体制
(3)医療の標準化
終 章 日本における看護師の人事労務管理への示唆-専門職種としての看護師とは-
1.本研究における議論を振り返って
(1)問題意識と課題設定
(2)アメリカのケースから得られた知見
(3)結論-派遣看護師の成立要件
2.日本の看護労働への示唆
(1)日本の派遣看護師に関する検証
(2)看護師不足問題に対する提言
3.今後の課題
引用・参考文献一覧
索引