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読むという抗い 小説論の射程
- 千田洋幸
- 四六
- 304
- 2,750円 (本体2,500円 )
- 2020年9月30日
- ISBN978-4-86327-533-1
- C1095
- 文学・語学/日本〈文学〉
- 規範的な意味の要請に「抗う」ことによって、新たな解釈可能性が開かれる。近代小説をクリティカルに読み解く行為を通じて、テクストの強度を浮かびあがらせる試み。
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- 1〝語り〟への抵抗と異化
読むことの差別──島崎藤村『破戒』──
過去を書き換えるということ──夏目漱石『門』における記憶と他者──
転位する語り──森鷗外『雁』──
自壊する「女語り」──太宰治「千代女」の言説をめぐって──
自己物語の戦略──中島敦「山月記」を読み直す──
2 社会的・文化的文脈のなかで
モデル問題、受難から策略へ──島崎藤村の場合──
告白・教室・権力──『破戒』の構図──
戦争と自己犠牲のディスクール──宮沢賢治「烏の北斗七星」──
哄笑する〝細部〟──島田雅彦『ロココ町』──
3 ジェンダー/セクシュアリティへの視点
「作者の性」という制度──宮本百合子『伸子』とフェミニズム批評への視点──
性/「書く」ことの政治学──島崎藤村『新生』における男性性の戦略──
氾濫―反乱するシニフィアン──有島武郎『或る女』の物語言説をめぐって──
父=作者であることへの欲望──島崎藤村「嵐」の自伝性を読む──
4 テクストを生きる
──ロラン・バルトとエクリチュールの理念──
読むことの偶発性・一回性・有限性
──ロラン・バルト「作者の死」「作品からテクストへ」についてのノート──
エクリチュールの痕跡
──古市憲寿「百の夜は跳ねて」・北条裕子「美しい顔」と現代小説のオリジナリティ──
テクストを歩く──アニメ聖地巡礼と「還元不可能な複数性」をめぐって ──
あとがき
初出一覧
索引