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徂徠学の教育思想史的研究 日本近世教育思想史における「ヴェーバー的問題」

著者
河原国男 
シリーズ
 
助成
03年度学術振興会助成 
判型
A5 
ページ
572 
定価
8,800円 (本体8,000円 )
発行日
2004年2月25日 
ISBN
ISBN978-4-87440-808-7/ISBN4-87440-808-7 
Cコード
C3012 
ジャンル
哲学・宗教 教育〈教育史〉
 
内容
問題の設定/人間形成における理念的超越性と現実的所与性の志向/理念的超越性の立場からの徂徠学の構想/日本近世教育思想史における「ヴェーバー的問題」の思考構造/ほか
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本研究の課題と方法
――丸山眞男徂徠学研究の教育史における有効性の問題――

第1章 問題の設定
    ――日本近世教育思想史における「ヴェーバー的問題」――


 第1節 M.ヴェーバー「考量」》Erwagung《概念の教育思想史的考察―「問題」の予備的考察―
 第2節 日本近世教育思想史における「ヴェーバー的問題」―M.ヴェーバー儒教論における「合理主義」》Rationalismus《の2類型と教育史的問題の構成―

第2章 人間形成における理念的超越性と現実的所与性の志向
    ――仁斎学における陶冶論的教授の思想――


 第1節 課題と方法―「師道」への問い―
 第2節 人間形成思想における両極志向性
 第3節 「活物」としての生に対する「学」の方向づけ―「公」の理念―
 第4節 陶冶論的教授の思想―教授の構想・問答の実践・師説の展開―
 第5節 歴史的意義―両極志向性の分離へ―

第3章 理念的超越性の立場からの徂徠学の構想
    ――秩序構成主体に関する種々の人間形成思想の展開――


 第1節 本章の課題―ウェーバー「考量」概念と測定術的思考様式への問い―
 第2節 主体形成の方法―「気質」「長養」「自得」の思惟とその展開を中心に―
 第3節 「学」の基本的様式―「道」を志向する媒介的師弟関係の思想―
 第4節 公共善にむけての「人材」の育成―「気質」と「職分」の関係の問題をめぐる発達の観念―
 第5節 「礼・楽」制度をつうじての人間形成諸機能―両極的な人間形成課題とSachlichkeit の原理の展開―

第4章 公的領域における現実的所与の立場
    ――「正学」派朱子学者頼春水の「学政」論の一特質――


 第1節 課題と方法
 第2節 徂徠学の公概念―教育思想としての「職分」の論理―
 第3節 頼春水「学政」論における「師弟分け」観念―教育機構の家産官僚制的組織化の主張と「人間関係優先主義」(Personalismus)―
 第4節 春水「師弟分け」思想の歴史的意義

第5章 私的領域における現実的所与の立場 
    ――宣長学における一元論的思惟傾向と教育認識の問題性――


 第1節 課題と方法
 第2節 徂徠学の二元論的立場―“生と形式”の関係にかかわる人間形成的意義の認識―
 第3節 「作り事」の主張
 第4節 直接的所与としての<生>の立場
 第5節 「自然」の教育認識―人格主体の意図的形成についての否定―
 第6節 むすび

第6章 日本近世教育思想史における「ヴェーバー的問題」の思想構造
    ――人間形成思想における理念的超越性の契機の後退――


引用書目
初出一覧
あとがき
Zusammenfassung
基本概念解説
事項索引
人名索引
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