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国語科教育学への道
- 大内善一
- A5
- 608
- 8,800円 (本体8,000円 )
- 2004年3月1日
- ISBN978-4-87440-810-0/ISBN4-87440-810-9
- C3081
- 国語・漢文教育〈総論〉
- 「表現教育史論・表現教育論」「理解教育論―教材論・教材化論・教材分析論」「国語科授業研究論―授業構想論・授業展開論・授業記録論」の3部構成で形式・内容の二元対立を止揚。
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- ま え が き
第1部 表現教育史論・表現教育論
第一章 昭和戦前期綴り方教育の到達点と課題
一 本研究の目的
二 戦後期における国分一太郎の問題提起
三 国民学校国民科綴り方における「生活」観を巡る問題
四 戦前期生活主義綴り方教育への反省
五 戦前期綴り方教育の到達点――平野婦美子著『綴る生活の指導法』の登場――
六 戦前期綴り方教育から戦後作文教育への橋渡し
七 生活綴り方教育の復興の中で亡失された戦前綴り方教育の到達点
八 考察のまとめ
第二章 田中豊太郎の綴り方教育論における「表現」概念に関する考察
一 本研究の目的
二 「表現」概念を巡る問題の所在
三 「表現」における「観照作用」への着眼と「生活」概念の限定
四 「生活」と「表現」の一元化への試み
五 「表現」概念の広がり
六 考察のまとめ
第三章 綴り方教育史における文章表現指導論の系譜
――菊池知勇の初期綴り方教育論を中心に――
一 本研究の目的
二 菊池知勇という人物
三 菊池知勇の綴り方教育論・綴り方教育運動に関する先行研究
四 旧修辞学に基づいた作文教授法批判
五 旧修辞学的作文教授法批判の意義
六 菊池知勇綴り方教育論の展開と成熟
七 考察のまとめ
第四章 秋田の『赤い鳥』綴り方教育
――高橋忠一編『落した銭』『夏みかん』の考察を中心に――
一 本研究の目的
二 秋田県における『赤い鳥』綴り方教育の概況
三 『赤い鳥』綴り方教育の前期から後期への発展の位相
四 高橋忠一の綴り方教育観の一端
五 『落した銭』『夏みかん』所収の全作品と題材の傾向
六 表現上の特色に関する考察
七 高橋忠一の綴り方教育観と三重吉の選評姿勢――考察のまとめに代えて――
第五章 波多野完治「文章心理学」の研究
――作文教育の理論的基礎――
一 本研究の目的
二 「文章心理学」の生成
三 「文章心理学」の展開
四 「文章心理学」の中核的理論としての「緊張体系」論に関する考察
五 作文教育の理論的基礎としての「文章心理学」の意義と今後の課題
第六章 波多野完治の綴り方・作文教育論
一 本研究の目的
二 昭和戦前期の展開
三 昭和戦後期の展開
四 考察のまとめ
第七章 時枝誠記の作文教育論
一 本研究の目的
二 言語過程説に基づく国語教育観
三 言語過程説に基づく作文教育論
四 時枝誠記の作文教育論の意義
第八章 新しいレトリック理論の作文教育への受容
一 本研究の目的
二 構想力の論理としてのレトリック――三木清の場合――
三 「コミュニケーション」の科学としてのレトリック――波多野完治の場合――
四 思想創造力に培うレトリック理論――輿水実の場合――
五 行動精神としてのレトリック理論――山口正の場合――
六 「説得の論法」論・「構想」論としてのレトリック理論――西郷竹彦の場合――
七 作文教育への適用に際して
八 考察のまとめ
第九章 作文教育における「描写」の問題
一 本研究の目的
二 「描写」指導の位置
三 「描写」表現の機構とその意義
四 「描写」表現指導の観点
第十章 作文教育の理論的基礎としての文章論
一 本研究の目的
二 「文法論的文章論」の生成
三 作文指導における「文法論的文章論」の適用
四 「文法論的文章論」の発展
五 作文教育の理論的基礎としての意義
第十一章 文章表現教育の向かう道
一 文章表現教育の〈目的〉の見直し
二 文章表現教育の〈目的〉を子どもの側に立って見直す
三 「教科内容」と「教育内容」との統一止揚
四 〈想像〉という「教育内容」の再認識
五 空想・想像的題材の新生面の開拓
第十二章 「語りことば」論序説
――「語りことば」の発見――
一 本研究の目的
二 「語り」の語義の淵源
三 「語り」の機能
四 「語りことば」の意義と定義
五 「語りことば」の創造
六 「語りことば」の機会と場
第十三章 話し合いの内容・形態と人数との相関に関する一考察
――「三人寄れば文殊の知恵」――
一 本研究の動機と目的
二 「総合的な学習」を支えている主要な言語活動・技能
三 「総合的な学習」における〈話し合い〉の実態的考察――〈話し合い〉の内容と人数との関係から――
四 〈話し合い〉の一般的形態・性格と人数との関係
第2部 理解教育論 ――教材論・教材化論・教材分析論――
第一章 国語科教育への文体論の受容
――国語科教材分析の理論的基礎の構築――
一 本研究の目的
二 文体論の立場と方法
三 心理学的文体論――波多野完治著『文章心理学』を中心に――
四 美学的文体論――小林英夫著『文体論の建設』を中心に――
五 語学的文体論――山本忠雄著『文体論』を中心に――
六 計量的文体論――安本美典・樺島忠夫の文体論を中心に――
七 文学的文体論――寺田透・江藤淳らの文体論を中心に――
八 文体論研究の意義と問題点
九 国語科教育への文体論の受容
十 考察のまとめ
第二章 山本周五郎「鼓くらべ」教材化研究
――文体論的考察を中心に――
一 本研究の目的
二 作品の構造――筋立て、人物像・人物関係の設定――
三 文体上の特質
四 学習者の実態と教材価値
五 考察のまとめ
第三章 宮澤賢治童話における〈わらい〉の意味
――クラムボンはなぜ〈わらった〉のか――
一 問題の所在
二 クラムボンの〈わらい〉と〈死〉
三 クラムボンの〈わらい〉と〈笑い〉
四 クラムボンの〈わらい〉の意味
第四章 木下順二民話劇「聴耳頭巾」の表現論的考察
――戯曲教材の意義を再認識するために――
一 木下順二民話劇の生成
二 戯曲の文章の表現構造
三 民話劇「聴耳頭巾」の表現構造
第五章 柳田国男『遠野物語』の表現構造
――教材化のための基礎作業――
一 本研究の動機・目的
二 『遠野物語』創作の動機――「事実」観を巡って――
三 発想・着想
四 構成・配置
五 表現・修辞
六 『遠野物語』の表現価値
第六章 杉みき子作品の表現研究
――教材化のための基礎作業――
一 本研究の動機・目的
二 発想・着想に関して
三 杉みき子作品における創作の原点としての発想・着想の源
四 表現過程おける発想・着想
五 杉みき子作品の教材価値
第3部 国語科授業研究論 ――授業構想論・授業展開論・授業記録論――
第一章 読みの指導目標設定の手順・方法に関する一考察
――〈教材の核〉の抽出から指導目標へ――
一 本研究の目的
二 指導目標設定の手順・方法に関する実態とその考察――教材「やまなし」を事例として――
三 指導目標設定までの手順と方法(試案)
第二章 説明的文章教材指導の問題点と授業構想論
――「ビーバーの大工事」を実例として――
一 説明的文章教材指導の問題点に関する考察――「表現」概念と「情報」概念の交通整理を通して――
二 説明的文章教材の指導において「筆者」を想定する必然性
三 説明的文章教材において指導すべき教科内容
四 説明的文章教材から教科内容を取り出す方法――教材「ビーバーの大工事」を用いて――
第三章 文学的文章教材の教材分析から授業の構想へ
――「白いぼうし」(あまんきみこ作)を事例として――
一 「白いぼうし」の書誌
二 「白いぼうし」の教材分析
三 「白いぼうし」の授業の構想
第四章 読みの教材研究に関する実態的研究
――「わらぐつの中の神様」(杉みき子作)の教材研究史研究を通して――
一 本研究の目的
二 教材研究史研究の方法
三 教材「わらぐつの中の神様」の分析に関する考察
四 分析データの整理――教材構造の把握――
五 学習者の読みの予想
六 教材価値(叙述内容価値・叙述形式価値)の抽出
七 到達点と今後の課題
第五章 読みの授業の構想及び展開に関する実態的研究
――「わらぐつの中の神様」(杉みき子作)の授業実践史研究を通して――
一 本研究の目的
二 「わらぐつの中の神様」の授業の構想に関する分析・考察
三 「わらぐつの中の神様」の授業展開に関する分析・考察
四 到達点と今後の課題
第六章 国語科教師の専門的力量の形成に資する授業記録
一 本研究の目的
二 「授業記録」とは何か
三 「授業記録」の記述方法に関する問題
四 教師の専門的力量形成に資する授業記録を目指して――武田常夫の「授業記録」事例の検討――
五 〈授業批評〉としての授業記録へ
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